あとひとかけらのチョコレート
夕ごはんをたべて、
お茶を飲んで、
デザートにくだものまで添えたのもしっかり食べて
お腹いっぱい。
でも、なんだか、
あともうちょっと食べたい気分。
今日いちにちのおいしい記憶の〆になるような、
ちょうどよくステキで、
でもとびきりおいしくてとつべつかんのあるものを、
ちょびっと。
なんだ。そんなものあるのか。
たとえばそれはひとかけのチョコレート。
冷凍庫に常備してある板チョコを
ちびちびと食べている。
おもむろに冷凍庫からとりだしては、
板の端っこからちいさく折る。
でも、冷凍庫でかたくなっていて割りづらく、
思い通りの大きさに砕けないときがある。
食べたいよりも大きく砕いちゃったり、
小さく砕いちゃったり。
その砕けたカケラの大きさは
今日一日の運勢を占ってるみたいだ。
大きいかけらの日。小さいかけらの日。
どっちだとしても
砕けた分だけ口に放りこんで
また明日。